2018年9月2日日曜日

野菜の価値と地域格差の問題

非常に残念なことだが、地域によって野菜の価値にディバイドは存在する。
私が首都圏を中心にターゲットを定めて販促をかけるのもそのためだ。

地方においてオーガニックの価値は都市より低い。
また、オーガニックに対する認識も浅い。10年ほど前に石岡市内で当時の生産者仲間と独自にマルシェを開いて販売を試みたことがあった。散々たる結果でいまでも思いだすと虚無感を感じる。僕はこの状態がいつかは変化すのではないかと密かに思っていたが、その気配をいまだに感じることはない。完全に地域格差がオーガニック野菜において存在している。悲観的ではあるが、これは無理なことかもしれないと思っている。

この野菜における地域格差、ディバイドは地域の豊かさや作物へのアクセス量によっても現れるとも私は感じている。野菜の生産地でもある地域では豊富な供給量があるため
極端な話、タダでも入手できる。田舎ではバーターが盛んであり、野菜は格好のアイテムである。都市においてはバーターは殆どない。まして野菜を生産できないのであるから、なおさらである。このような地域格差がオーガニックという認識の拡がりを妨げている。

逆に都市生活者にとっては、オーガニックは心を満たすものであり、癒しでもある。
その為、その野菜の価値は、地方に対して格段に高い。またオーガニックに対する認識も高いために、野菜の味や風味、食感、などにも敏感で慣行野菜との比較が顕著である。
だから青山ファーマーズマーケットで出品して、売れることはすなわち、野菜の総合的な価値を認められたことになる。事実その場でオーガニックのブランド構築している生産者はたくさんいるのだ。
多分この野菜におけるディバイドを埋め尽くすのは不可能だろう。都市においては進み過ぎてしまったからだ。

このディバイドの問題は多様なところにも存在するので、今後も慎重に考察していかなければいけないと思っている。
 


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